こんにちは!元看護師で、現在はWebエンジニアリングを学びながら医療DXプロダクトの開発に取り組んでいます。
個人開発中の「看護師向けタスク・動線管理ツール」ですが、今回は要件定義書Ver3の中でも特に核となる『割り込みに負けないステータス制御とレジュームナビ機能』について詳しく解説します。
📌 前回の振り返り Vol.1では「なぜ一般的なToDoアプリでは1日1万歩あるく看護現場を救えないのか」という課題背景をお伝えしました。今回はその解決アプローチの第1弾です!
1.看護師を一番疲弊させるのは「割り込み後の『何だっけ?』」
病棟で働いていると、予定通りの順番で仕事が進むことはほぼありません。
- 点滴の準備中にナースコールが鳴る
- 検温の途中で患者さんに呼び止められる
- 電子カルテに記録を入力している最中に、急変や緊急の電話が入る
ここで発生するのが、「直前にやっていた作業の中断」です。割り込み対応が終わって本来の作業に戻ろうとした瞬間、頭の中は一瞬真っ白になります。
「あれ、私どこまで記録入力してたっけ……?」
「次に何を優先してやるはずだったっけ……?」
この「思い出すコスト(認知的負荷)」の積み重ねが、看護師の頭脳を奪い、ヒヤリハットや確認漏れを引き起こす大きな原因になっています。
2.一般的なアプリの「未完了 / 完了」では現場に耐えられない
TrelloやTodoistなどの一般的なタスク管理ツールは、基本的に「未完了」か「完了」の2軸(あるいは「進行中」を合わせた3軸)で管理されます。
しかし、看護現場のリアルな動きを表現するには、これではまったく足りません。
特に看護業務は「処置そのものの実行」と「カルテへの記録入力」がセットになっており、それぞれに「開始・中断・再開・完了」という状態が存在するからです。
解決策:8段階細粒度ステータス & レジュームナビ
8段階のステータス管理
- 初期状態(Initial / Untouched):まだ手をつけていない
- 進行中(Progressing):処置を開始した
- 処置中断(Pending):急な割り込みで処置を一時ストップ
- 処置完了(Completed):処置自体は終了した
- 記録開始(Record Start):カルテへの記録入力を開始
- 記録中断(Record Pending):★記録入力中の割り込みに対応!
- 記録完了(Record Complete):記録まで含めて完全に完了
- 未実施 / スキップ(Unexecuted / Skipped):指示変更等で未実施
タスクの実施の流れをチュートリアルにしてみました!動画をご覧ください!
※データはデモデータです。
特にポイントとなるのが、「記録入力中の中断(Record Pending)」を状態として独立させた点です。これにより、記録入力中にナースコールで離脱しても、カルテに戻ったときに「どこまで書いたか」をシステムが保持できるようになりました。
記憶コストをゼロにする「レジュームナビ」の挙動
割り込みが発生した際、アプリ内では以下のようなロジックが動きます。
- 割り込み発生(ステック化)処置中や記録中に割り込み(例:ナースコール対応)が発生すると、現在のタスク状態を
PendingまたはRecord Pendingとしてスタック(退避)します。 - 割り込みタスクの最優先処理突発で発生したタスクが一時的に画面最前面に固定されます。
ユーザー(看護師)は、「さっき何をしてたっけ?」と思い出す必要すらありません。「割り込みが終わったら、画面が元の作業を指し示してくれる」ため、認知コストゼロでスムーズに作業へ復帰できます。
まとめと次回予告
タスク管理というと「何をやるか」に目が行きがちですが、看護現場においては「中断した作業にどう安全に戻るか(レジューム)」こそが最も重要な機能です。
この10段階のステータス制御をZustand(ローカル状態管理)で爆速で切り替えられるようにしたのが、現在完了しているPhase 1(MVP)のコア部分になります!
📣 次回予告(Vol. 3)
次回は、動線削減の要である「部屋ID連動の『ついでレコメンド』と部屋紐付けメモ機能」について、実際のマップ画面やロジックを交えてご紹介します!お楽しみに!

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